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【2024年】データベーススペシャリスト合格体験記

でっくん
でっくん
こんにちは!でっくんです(⇒プロフィール

このたびデータベーススペシャリストに合格することができました!


↑合格画面

これで、IT関連の資格は8つ目になりますが、群を抜いて難しいと感じた資格でした。

この記事では、これからデータベーススペシャリスト試験の受験を考えている方に向けた勉強方法などの情報を提供できればと思います。

この記事はこんな方におススメ

・データベーススペシャリストの受験を検討している

・データベーススペシャリストに合格するための勉強方法が知りたい

・データベーススペシャリストの勉強時間や難易度が知りたい

 データベーススペシャリスト試験とは?

データベーススペシャリストは、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格で、データベースに関する高度な専門知識と実践的なスキルを有することを証明する資格です。

国が定めるスキル標準(ITSS)のレベル4(高度IT人材)として認定されている資格となります。

国家資格の難易度としても「難関」に分類されています。

  • IT資格の難易度一覧

    偏差値 名称
    71 ITストラテジスト
    70 システム監査技術者試験(AU)
    69 プロジェクトマネージャ試験(PM)
    68 システムアーキテクト試験(SA)
    68 ITサービスマネージャ試験(SM)
    67 データベーススペシャリスト試験(DB)
    67 ネットワークスペシャリスト試験(NW)
    67 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
    67 情報セキュリティスペシャリスト試験(SC)
    65 応用情報技術者試験(AP)
    49 基本情報技術者試験(FE)
    45 ITパスポート試験〈iパス〉(IP)

試験方式

試験方式は、午前Ⅰ、Ⅱが知識を問う選択式問題、午後Ⅰ、Ⅱが実務能力を問う記述式の問題になっており、それぞれ6割以上の得点で合格となります。

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時間  9:30~10:20
(50分)
10:50~11:30
(40分)
12:30~14:00
(90分)
14:30~16:30
(120分)
 出題形式 多肢選択式
(四肢択一)
多肢選択式
(四肢択一)
記述式 記述式
 出題数
回答数
出題数:30問
解答数:30問
出題数:25問
解答数:25問
出題数:3問
解答数:2問
出題数:2問
解答数:1問

 

筆者のスペック

  • 社会人11年目の中堅エンジニアです。
  • 普段はSIer企業に勤務しており、データベースもたまに触ったりします。
  • ベンダー資格としては、OracleMasterGoldを保持しており、データベースに関する予備知識は備わっている方かもしれません。

 

筆者の受験歴

私は、この試験に2度不合格になっています。受験歴はこちら。

DBスペシャリスト受験歴
  • 2021年:初受験。午前は突破するも、午後Ⅰ試験が55点で不合格
  • 2022年:午後Ⅰまで突破するも、午後Ⅱが46点で不合格。
  • 2023年:仕事で心を病んで受験せず
  • 2024年:ほとんど試験対策を行わずだったが、勘が冴えわたり合格!

勉強時間

総勉強時間は約180時間ほどでした。

一般には200時間必要と言われているので、標準的な勉強時間かと思います。

 

勉強方法

ここからは、おススメの勉強方法を書いていきます。

午前Ⅰ、Ⅱ対策

午前試験は、四者択一形式。60%以上の正当で合格になります。

私は以下の「情報処理教科書を利用しました。試験範囲を全単元網羅しているのでこの本を2周ほどすれば午前対策はOKです。

 

心構えとして「完璧を目指さない」という点は抑えておきたいです。

6割取れればよい試験ですので、午前対策は必要最小限にした上で午後対策の勉強を行うことをおすすめします。

私は、午前対策には20時間ほど対策をして臨みました。

でっくん
でっくん
この試験は午後からが本番です!

 

午後Ⅰ対策

午後Ⅰ試験は、記述式の試験となります。ここから本腰を入れて対策していきましょう。

大問が3問あり、その中から2問を選択する形式となります。6割以上の正答率で合格となります。

1問のボリュームは、A4で7ページ程です。

私は午後Ⅰの対策を以下の3ステップで勉強しました。順に解説していきます。

午後Ⅰ対策3ステップ
  1. 基礎理論の習得
  2. 問題の解法を抑える
  3. ひたすら過去問演習

①基礎理論の習得

まずはテキストを利用して、基礎理論を勉強します。

私は以下の「徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書」を使用して学習しました。

説明が分かりやすいのと購入特典に過去10年分の過去問解説がついてくるのが大きな魅力です。

 

午後Ⅰでよく出るテーマと勉強の重要度は以下6テーマです。

午後Ⅰの重要テーマ
  1. データベース基礎理論:基礎の内容のため、必須。重要度高
  2. データベース設計:基礎の内容のため、必須。重要度高
  3. SQL:SQLは避けて通れない単元のため必須。重要度高
  4. DBMS:午後Ⅰでは頻出。重要度高
  5. 概念設計:得意ならやる程度で良い。重要度中
  6. 論理設計・物理設計:午後Ⅰではほとんど出ない。重要度低

まずは、「データベース基礎理論、設計」より、関係データベースの設計思想を理解します。その後、SQLやDBMSで具体的な実現方法を学習することになります。

問題の解法を抑える

基礎理論を覚えたら、実際の問題で応用できるように実力をつけていきます。

まずは、問題の構成と答えの導き方を「徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書」の解説に従って覚えて行きます。

ここで頭に入れておきたいのは、「記述式であっても、答えは一つになるようにできている」ということ。

つまり、問題文のキーワードが「必ずヒントになる」ということです。特に、不自然な注釈説明が出てきた場合は、警戒度をあげる必要があります。

ひたすら過去問演習

私の場合は過去10年分の問題を解きました。沢山解いていると、自分が得意なテーマもわかってくるので、本番で選択する大問も演習の中で決めておきましょう。

最初は時間を気にせず時間をかけて回答を導く練習をし、その後徐々に時間内に終るように調整していくのが良いです。

午後Ⅱ対策

午後Ⅱ試験も、記述式の試験となります。大問が2問あり、その中から1問を選択する形式となります。6割以上の正答率で合格となります。1問のボリュームは、A4で14ページ程となります。

勉強方法は基本的に午後Ⅰと同じです。午後Ⅱの対策は以下の2ステップで勉強しました。順に解説していきます。

午後Ⅱ対策2ステップ
  1. 問題の解法を抑える
  2. ひたすら過去問演習

問題構成は大問1が物理設計大問2が概念設計となり、どちらかを選択することになります。過去問演習をしていく中で、事前にどちらの大問を選択するかは決めておいた方が良いでしょう。

大問1(物理設計)、大問2(概念設計)にはそれぞれ選択する上でのメリット・デメリットがあるので、説明します。(筆者の独断と偏見含む)

大問1(物理設計)選択のメリット・デメリット

まず物理設計を選択するメリット・デメリットを解説していきます。

物理設計のメリット・デメリット
  1. 問題の傾向が変わりにくい(メリット)
  2. 問題文が初学者にはイメージしずらい(デメリット)
  3. 計算問題が多い(デメリット)

まず、「問題の傾向が変わりにくい」点はメリットといえます。(逆に大問2は傾向が変わりやすいです)

ここ10年ほどは問題の傾向や難易度に大きなブレがない印象で、過去問演習が本番の結果に結びつきやすいです。

次にデメリットですが、「問題文が初学者にはイメージしずらい」点が挙げられます。実際の問題文を読んでもらうと良いでしょう。

以下は、問題文の抜粋ですが、問題文に出てくるデータベースの専門用語が大問2の概念設計に比べて圧倒的に多いです。物理設計ではこれらの専門用語を理解の上答案を作成する必要があります。

↑午後Ⅱ試験の問題文。専門用語が多い

最後に「計算問題が多い」デメリットですが、計算問題の結果が次の答えのヒントになっていたりすることがあります。

例えば以下の問題。この問題では「オ」の計算が正しくないと、「カ」が正答できないようになっています。

↑午後Ⅱ試験の計算問題。一つ落とすと全滅するリスクも。

 

大問2(概念設計)選択のメリット・デメリット

次に概念設計を選択するメリット・デメリットを解説していきます。メリデメは物理設計と裏返しの部分もあります。

概念設計のメリット・デメリット
  1. 問題文が初学者にもイメージしやすい(メリット)
  2. 回答が必要なリレーションシップ、属性が膨大(デメリット)
  3. 問題の傾向が変わりやすい(デメリット)

概念設計のメリットは物理設計の裏返しで「問題文が初学者にもイメージしやすい」点にあります。問題の構成が個客の業務要件(ホテルや物流)からテーブル設計を行う内容のため、専門用語が少なく問題文自体はとっつきやすいです。

次にデメリットですが、「回答が必要なリレーションシップ、属性が膨大」という点にあります。

以下は、令和6年度の概念設計回答例。

太矢印の箇所が回答箇所ですが、計17本のリレーションシップを補うのは至難の業です。

次にテーブル設計の回答例。属性の主キー、外部キー含めて適切に属性名を設定するのは至難の業です。

概念設計は、とにかくスピード勝負です。1問1問の難易度は高くありませんが、スピードと正確性が求められます。

また、「問題の傾向が変わりやすい」点もデメリットです。過去10年文の問題を解きましたが、特に令和に入ってから新しい趣向の問題が入ったりしているため、過去問演習が約に立たない場合も出てくることは心に止めておいた方が良いかもしれません。

結局、どちらを選択したら良いの?

私の独断と偏見ですが、大問1(物理設計)を選択することをおススメします。というのも、2年前午後Ⅱ試験で不合格になったときは、大問2(概念設計)を選択していました。

問題も1問1問は回答できていた感覚であったため、合格は堅いと思っていました。ところが蓋を開けてみると午後Ⅱ試験は40点台で不合格。

細かいミスを繰り返していたことが原因と思いますが、採点基準が不明瞭にも思えてしまいました。

物理設計であれば、1問1問の難易度は高くなりますが、過去問などから対策を立てやすく、実力を伸ばしやすいと考えます。

まとめ

いかがでしたか?冒頭にも書きましたが、私は今回3回目のチャレンジでやっと取得することができました。

3回受けて感じたのは、「正答率は問題との相性に左右されやすい」という点。特に午後Ⅱはその年の問題との相性がかなり重要と感じました。

1度不合格になっても、翌年には相性の良い問題が出る可能性もあるので、ぜひこれからデータベーススペシャリストを目指す方は1度でめげずに合格するまでトライしてみてほしいです。

高度情報処理試験に合格すれば自己肯定感爆上がりです!

では!

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神奈川県で生まれ育った30代。 鳩サブレとシウマイが大好きです。 横浜ベイスターズの優勝を見届けるのが夢です。